
このようなニュースが、4月4日にありました。
「内縁関係だった女性(65)に繰り返し電話をかけたとして奈良県警桜井署などは3日、ストーカー規制法違反容疑で同県宇陀市大宇陀大熊、縫製業、紀本安雄容疑者(79)を逮捕した。
「復縁したかった」と容疑を認めているという。」
(引用:産経新聞WEST)
「復縁したい」と恋人に何度も電話をなさる復縁相談者様はいらっしゃいませんか?
これが、その行為によって起こることです。
他の投稿でも何度も書かせていただいていますが、ひたすらに電話をかけまくることでは、復縁はできません。
復縁の方法を、間違えないでください
「復縁したい」。
そのお気持ちは非常に大切です。
しかし、それだけに集中してはいけません。
特に中高生ではない大人の復縁は、仕事や日常の様々なものに影響されるからこそ、気持ちひとつでどうこうできるものではないのです。
復縁したいとのその気持ちを強く持ち、そこから「じゃあどうやったら復縁ができるだろう?」と、一歩一歩考えることが重要なのです。
繰り返し電話をかけ続けることは、立派な犯罪行為です。
繰り返し電話をかけ続ける行為は、ストーカー規正法により規制されている、以下の行為にあたります。
「電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。(ストーカー規制法 第2条第1項第5号)」
(引用:警視庁 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/dv/kiseho.html)
「いいじゃないか電話くらい」
そんな風に甘く考えないでください。
繰り返される一方的な電話に対し、恋人が「嫌だ」「迷惑だ」と思った瞬間、犯罪になるのです。
増え続ける高齢男性ストーカーと、その原因
繰り返し何度も電話をかけること以外にも、この事件には大きく目を引く点があります。
それは、年齢ですね。
79歳の男性が、65歳の女性に対してです。
実は近年、高齢男性のストーカーが、増加傾向にあります。
その理由は何故でしょうか?
「老い先短い人生だから」と言い訳をする
「お年寄りなんだからいいじゃない」。
それは高齢者をかばう若年者が言うことであり、高齢者が言い訳に使うものではありません。
「老い先短い人生だから」との言葉も、「老い先短い人生だから、ちょっとくらい我が儘を聞いてあげてもいいか」と、周りが甘えさせてあげるための言葉です。
「老い先短い人生だから」、何でも我が儘を言って言い訳ではないのです。
仕事一辺倒だった人生が変わり、恋の余裕が出た
今高齢者と呼ばれる60代以降の方々は、高度成長期を経験し、今までの人生を仕事に捧げてきた方が多いと思います。
その年齢の方々が定年を迎え退職し…さて、やっと趣味や自分のために時間を使える。
そうなったときに、今まで仕事ばかりをしてきたからこそ、逆に何をすればよいのかわからない男性が増えているそうです。
その結果ずっと家にいることになったりして、奥様に「どこか遊びにでもいけばいいのにっ」と煙たがられる、なんてよく聞く話ですね。
何をすればよいかわからなかったり、すること、やりたいことがやっと見つかった定年後の男性が外に出て、その中で仕事以外の人間関係を形成するうちに、ふと恋をしてしまうのも、仕方のない話です。
そしてその年齢の男性は、ガツガツ生きてきた最後の世代。
恋も押しが強すぎるんです。
相手が拒否をしても引かないし、しつこく食い下がる。
また、今まで自分が社会で築いてきた地位に自信があったりして、諦めずに、「自分は○○社の部長だったんだぞ!」と、会社の時代の地位を持ち出して我を通そうとすることも多いとか。
小者(こもの)ですよね、そんな男性。
女性がなびかないのも無理はありません。
加齢による脳の老化によって、考えが硬化している
「私に好意を持ってくれていると思い込んでいました」
若い女性に対しストーカー行為を繰り返していた高齢男性が語った言葉です。
優しくされたりして「もしかして自分に気があるのかも?」なんて勘違いしてしまうことに年齢は関係ありませんが、これに加齢が加わると、なかなかその勘違いが解けなくなてしまいます。
実際に、今回に限らず起きたストーカー殺人事件で、加害者が高齢男性だったことは珍しくありません。
歳をとると頑固になるとよく言いますが、それは脳の老化が原因です。
若いときは刺激に対し敏感で物事を吸収(記憶)し出力する力にも優れている脳ですが、加齢によりその動きはどうしても鈍ってしまいます。
刺激に対する反応が鈍くなった脳は、相手から拒絶反応をとられたとしてもそれを拒絶としてうまく伝えることができなくなり、自分の思い込みだけで判断するようになってしまうのです。
女性は社会的地位などからなかなか我が通せない時代が長かったために自我を抑えることに多少慣れてはいますが、高度成長期、そしてバブルを経験した男性は、それにまったく慣れていません。
我を通し成り上がることが至上の時代を経験しているために、「どうやってでも我を通す(=付き合う、付き合える)」と思い込み、勘違いをし、それが解けることがないのです。
(「頑固親父」と呼ばれたりする性格も、脳の老化からくる考えの硬化が原因です)
感情や欲求を抑えることができない
これも上記の脳の老化により引き起こされるものなのですが、加齢には感情や欲求を我慢できなくなるという面があります。
先ほど挙げた
「今まで仕事ばかりをしてきたからこそ、逆に何をすればよいのかわからない男性が増えているそうです。その結果ずっと家にいることになったりして、奥様に「どこか遊びにでもいけばいいのにっ」と煙たがられる、なんてよく聞く話ですね。」の部分にも共通することなのですが、脳が加齢より老化(=萎縮)するときに、一番最初にその傾向が現れるのは、前頭葉と呼ばれる部分です。
この前頭葉は運動や思考、感情を司り、意欲を高めたり、思いついた行動を実行したり規制したりする、脳の非常に大切な部分です。
ここが老化を始めると、真面目で几帳面だった人がだらしなくなったり、理性的でおだやかだった人が我慢ができない乱暴な人になったりします。
…まさに高齢ストーカーの特徴ですね。
高齢ストーカーへの対処方法
脳の老化は仕方が無いことではあります。
いくら老化防止に努めたとしても、人体を動かす司令塔である脳自体が機能不全を起こすようになってしまうのですから…。
その人本人の責任とは言い切れない部分もあり、高齢ストーカーへの対処、そしてならないようにするには、難しいものがあります。
とにかく一番大切なことは、ひとりにならないこと。
被害者の人ではありませんよ、加害者もです。
他者からの刺激や異見が少ない環境では、脳の老化は加速度的に進行してしまいます。
また脳の老化のみならず、心も自分の世界に閉じ篭ってしまうので、ひたすらに気持ちだけが募り、凝縮され、思わぬ方向に暴発してしまう危険性があります。
恋をすることは悪いことではありません。
しかし、相手の迷惑を考えない恋は、どれほど尊いものであっても、してはなりません。
愛している、好きだからこそ大切にし、相手に迷惑をかけず、慈しむ心で恋をしましょう。
少なくとも、電話を繰り返したりするストーカー行為は、恋や愛とは呼べません。
ただの迷惑行為です。
※ジースタイルは、ストーカー規正法に基づいた警告を受けた復縁相談者様からの調査、また復縁工作の依頼は受け付けません※
※もし契約時にその事実を隠していらっしゃった場合は、その事実が判明した段階で契約を終了致します※
- ※ストーカー についての参考ブログ記事
- ⇒ストーカーと復縁したいは違う?
- ⇒ストーカーにならないために